「マンガ論」はつげ義春の「ねじ式」を読んでもらって・・・・・・・

六月二十八日の「マンガ論」は「ねじ式」を読んでもらって、まずは灘校で五十年間、国語の授業を展開した橋本武先生(98歳)をとりあげた。あそぶとまなぶをめぐっての話を通して教室の演出などにも触れる。わたしが本格的に教育の問題について考えたのは島小学校の校長であった斎藤喜博の著書を読んでからであった。次に山本秀麿氏の著書「梅は匂ひよ、人は心よ」や塵表閣の女将の造る料理のすばらしさを語り、人の〈心〉の何よりも大切なことを伝える。教育における〈待つ〉ことの重要さなどについても触れる。「ねじ式」に関する自分なりの考えを持たせるための〈待つ〉ということで今週はこの作品の内容に関してはいっさい触れなかった。来週は「ねじ式」と「銀河鉄道の夜」について授業する。




受講生の感想

初めて『ねじ式』を読みました。私にはまだまだ理解できない部分も多いです。この気持ち悪さがくせになりそうです。
(映画 西中千晶)

ねじ式』と『銀河鉄道の夜』を関連づけた話、すごく楽しみです!! 中原中也私は『サーカス』が一番好きです。『汚れちまった悲しみに……』は、自分の体験を重ねるにはあまりにも気高い言葉な気がします。今後は中原中也も授業でやって欲しいです。私も学校に怒ることばかりで文句をたくさん言っていますが何もかわらず本当に憤りを感じています!!
(音楽 黒川遼)

今日の授業で先生が何度もおっしゃっていた、「梅は匂ひよ、人は心よ」という言葉がとても印象に残りました。心から出てくる言葉でなければ人の心が動くことはないので、会話、すなわち言葉を通したやりとりは心と心の通い合いなのだと思いました。
(演劇 増渕果菜)

「学に生きる」とても興味深い話でした。…というより、心に深く突き刺さる言葉でした。大学2年生の今、学に生きられるはずだった1年を無駄に過ごしてしまったからこそ、しっかり生きなければ、と思わされました。
(映画 岩間美香)

中原中也は「汚れちまった悲しみに今日も小雪の降りかかる」と言いましたが、私の場合は「太陽が流れ入る」です。
銀河鉄道の夜』はアドレスにするくらい好きなので来週がとても楽しみで仕方ありません。授業の為だけに読み直してきます。
(映画 三田理恵子)

「汚れちまった悲しみ」は私なら「空のペットボトル」でしょうか…。授業中はちょっとはずかしくて手をあげられませんでした。
(文芸 廣中穂菜美)

日々、色んなことに怒っているのですが、怒りを表す技術を持っていません。せいぜい心の中でため込むか、人に愚痴を言うくらいです。早く清水先生のように怒れるようになりたいです。
(写真 飯島木子)

汚れちまった悲しみ…心にひびくフレーズですね。なんだろうな……あるけど…言いたくないです。
(演劇 平井志乃)

怖くて読めませんでした。つげさんの底力を見ました。
(文芸 古谷麻依)

90分間、「心」について話すのは、あつい「心」があってのことだと、思います。今度、僕も、そこの旅館につれてって下さい。
(文芸 高橋将人)

教師は授業を演出しなければならない、という話をきいてなるほどと思いました。
(デザイン 大畠純)

梅は匂いよ
人も匂いよ
(写真 王佳皣)

最近の日本人はおとなしいわけじゃないんです。何も見ない、何もきかない、何も考えないから
からっぽなんです。
(演劇 村粼修)

梅は匂ひよ 人は心よ
という言葉が胸に響きました。
汚れちまった悲しみは…?
私の例えはなんだろう…考えます。
(演劇 三品優里子)

ねじ式』、これまで授業で扱ってきたつげ義春の作品とは絵柄が全くちがう。途中で絵柄が変わると話には聞いていたが、ここまでとは思わなかったから驚いた。怖いという印象をうけるのみ。
先生は今日は教育についてのお話を主にされていたが、「学ぶことは遊ぶこと」というのは、その通りだと思う。学びは、本来楽しいことであるはずで、遊びの要素を含んでいるはずなのに、全く別のものとされて拒絶されてしまうのはなぜだろうか。
(演劇 冨士あゆ)

汚れちまった悲しみ…。一体なんだろう。これからの人生課題になりそうです。
(演劇 山口麻未)

汚れちまった悲しみは野良猫相手の人生相談
(演劇 平田勝哉)

文章でも音楽でも、色々な人によって解釈が違う愛おしいと思わせるものは、ことばに何か力が秘められている場所なんだな、と思いました。
(文芸 木村優子

旅行の話とてもおもしろかったです。先生のブログをのぞくと、たびたびお出かけしたり様々な方と交流しておられるようで、とてもアクティブな方だなぁと感心します。自分はインドア派なので、そういったお話は、新鮮です。
(演劇 芳尾まどか)

最近読んだ本の中に、(ふさぎこんでいるヒマがあったら)「どうして元気で活躍できるよう努力しない?」というセリフがあった。「命がけでやること」と、ちょっと共通する気がした。
(文芸 高橋加奈)

ねじ式』は、今日初めて読んだのですが、とても怖かったです! 絵も話もよくわかりませんでした! 夢に出てこないのを願うばかりです。
(演劇 根本聖)

「梅は匂ひよ、人は心よ」この言葉は深く響きました。人の心ほど、難しく、そして素晴らしいものはないと思います。
ねじ式』はぐるぐるしていてよくわかりません。ですが、一度読み終えて、もう一度最初から読むと、主人公と会話している町の男性がスパナ(?)を持っていて、ドキっとしました。
(文芸 山内葵)

最近の人たちは、怒る気力も失っているような気がします。怒ることは、疲れます、怒る人は、それ相応の理由を考え、相手に訴えかけねばなりません。それをすることが、疲れるから、面倒だから、みんな怒らないのだと思います。
(演劇 蒲池あかり)

人は心よ。
素敵なおかみさんに私も会いたいけれど、今の私ではまだ会ってはいけない気もします。心で生きるには人一倍の努力が必要だと思います。
(演劇 松本優美)

私も塵表閣に行ってみたいと思いました。実家の隣県なので機会があればぜひ。
(演劇 北嶋ミク)