朝青龍の引退について

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平成の大横綱朝青龍がマスコミのバッシングによって引退に追い込まれた。日本相撲協会はマスコミに迎合するかたちで自分たちの宝である朝青龍を手放してしまった。

朝青龍が衰退化した日本の相撲界に果たした偉大な功績はどんなに評価してもしきれない。おそらく今後、朝青龍の評価は高まっても落ちることはない。

横綱の品格などというきれいごとをばかの一つ覚えのごとく口にして、朝青龍を引退に追い詰めたテレビ報道番組の司会者や解説者の責任は重いが、彼らは自分たちの正義とやらを少しは疑ってみたらいい。

朝青龍のいなくなった相撲はますます迫力と面白みに欠け、多くのファンが離れていくだろう。テレビ関係者の報道を観ていると、朝青龍ファンの声がほとんどまったく無視されている。

節操のない報道を垂れ流し、朝青龍を引退に追い込んだ者たちが、今度は朝青龍の擁護に回る可能性がある。日本のマスコミの節操のなさ、変わり身の速さはあきれるばかりだ。

モンゴルの地から日本へ来て、さまざまな苦労を克服して横綱になった朝青龍、この天才力士を、多くの凡人がきれいごとを並べて引きずりおろしたようなものだ。

バッシングする連中になにより欠けているのは平成の大横綱に対する尊敬と愛である。大横綱朝青龍はこじんまりとした日本式良識や縛りなどを超えた逸材であった。

笑ってしまうのは、マンガ家や物書きまでが、いわゆる体制側に寄り添ったキレイゴトをテレビ番組で何の恥じらいもなく口にしていたことだ。